事務職に転職したい!
未経験でも事務職になりたい!
この記事を読んでいる皆さんは、「未経験でも事務職になりたい!」と思っているものの、実際に転職が可能か不安ですよね。
お気持ちはよくわかります。求人募集に「未経験可」とあっても、本当に経験がなくても採用されるかどうかわからないですからね。
実際に私も未経験から事務職へ転職しましたが、転職活動中は採用されるかどうかずっと不安だったことを覚えています。
未経験でも事務職に採用されるには、未経験でもこの人を採用したい!と会社側に感じてもらうことがポイントです。
この記事では、未経験から事務職へ転職したい方向けに、どうすれば事務職へ転職することができるか?について解説します。
未経験でも事務職に就くことは可能
事務職は未経験でも転職は可能です。事務職の求人の中には、実務経験や年齢制限を設けているところもありますが、「未経験可」や「学歴不問」などハードルが低く、初心者でもチャレンジすることは可能です。
実際の事務職の求人は少ない
未経験からでも事務職への転職は可能とお伝えしましたが、実際のところ事務職の人気は高く、転職は簡単ではありません。
厚生労働省によると、2022年4月時点の東京都の有効求人倍率は0.39倍でした。(参考:職種別有効求人・求職状況(一般常用)|厚生労働省)
有効求人倍率とは、求職者1人あたりどれくらい仕事があるかを表したものです。
数値が低いほど1人あたりの求人数が少ないため、転職が難しいことを示しています。
事務職の求人は1人あたり0.39件なので、1件の求人対して2~3人が競争している状況です。
事務職はデスクワークが中心であり、残業が少なかったり土日休みであったりするなど、家庭を持って子育てをしている女性からも人気が高いことからも、事務職への転職は容易ではないと言えるでしょう。
事務職は他の社員をサポートする縁の下の力持ち
では、事務職はどのような仕事をするのでしょうか。
一言でいうと、「他の社員をサポートすること」です。
営業職のように会社に直接売上の貢献をすることはありませんが、他の社員が仕事をしやすいように下支えする役割を担っています。
事務職と一言で言っても、さまざまな事務職があります。
- 営業事務
- 経理事務
- 法務事務
- 人事・総務事務
- 貿易事務
- 医療事務
事務職の仕事内容
事務職と言ってもさまざまなあり、それぞれ仕事内容は異なってきますが、ここでは一般事務職の仕事内容をご紹介します。
書類作成・処理
事務職の最も代表的な仕事のひとつです。会社ではさまざまな書類を扱っており、事務業務はその書類を作成し、処理をします。
書類の種類はさまざまで、
- 営業事務…見積書・請求書・納品書
- 経理事務…経費の精算や決算の伝票
- 法務事務…契約書や覚書
- 人事・総務…給与明細、税金、社会保険関連の書類
一から自分で作成することもありますが、どの会社でもテンプレートがあり、それに従って入力していく場合が多いです。
書類のファイリング・整理
作成した書類は後で確認できるようにファイリングして保存しておく必要があります。
書類の保存方法は紙のほかに、CD-ROM、電子データなどがあります。
書類の保存で大切なのは、後で必要なときにすぐに取り出せることです。
たとえば、書類の種類別に分類して閉じたり、適切なファイル名で保存したりします。
特別な資格は必要ありませんが、他の社員でもわかりやすく保存しておくといった対応が求められます。
データ入力
扱っているデータは会社や部署によって異なります。
たとえば、商品の在庫や売上、発送に関するデータ、お客様の住所などの個人情報などです。
データ入力においては、正確性が求められる業務です。
電話・来客応対
会社宛にかかってきた電話を担当者につないだり、担当者が外出や離籍中には代わりに要件を聞いたりします。
来客が来た際には、打ち合わせスペースや会議室へ案内したり、お茶出しをしたりします。会社の窓口として重要な役割を担っています。
その他
郵便物の発送や仕分け、文房具などの備品の管理や発注、コピー機やパソコンなどの管理・修理など多岐にわたります。
場合によっては、会議やイベントの運営などに携わることもあります。
事務職に向いている人はどんな人?
事務職にはどんな人が向いているかについて解説します。
人の役に立つのが好きな人
事務職は裏方に立ってほかの社員をサポートする職種です。
自分が前に出ていくことよりも、相手を下支えすることに喜びを感じる人に向いています。
正確かつ丁寧に仕事ができる人
事務職は正確かつ丁寧な仕事を求められます。
なぜなら、事務職はデータ入力や伝票処理を行うからです。
時には膨大なデータを一手に引き受けることもあるでしょうから、間違えることのないように正確に処理していくことになります。
データ入力自体はそれほど難しいスキルは求められませんが、しいて言えば、タイピングスキルが早ければなお良いでしょう。
単調な作業ではありますが、いい加減な気持ちでやればその分ミスが多くなります。
ですから、丁寧に作業を進めていくことが大切です。
コツコツと作業を進めるのが好きな人
データ入力では単純作業や繰り返し同じ業務を行うことが多い業務です。
そのため、集中して地道に作業を進める人が向いています。時には数字を扱うこともあるため、根気よく正確に入力することが求められます。
周りの人と会話をし、協力しながら仕事をしたい、クリエイティブな業務をしたい人は退屈に感じてしまうかもしれません。
事務職のメリット
では、事務職に就くメリットはどういったものがあるのでしょうか?
スケジュールが立てやすい
1つ目は、スケジュールの立てやすさです。
事務職は突発的な仕事が発生することもありますが、基本的にはルーチンワークが多い職種です。
そのため、1日の作業量や月間、年間のスケジュールが把握しやすいため、事前にスケジュールを組み立てれば定時に帰ることは難しくありません。
比較的、残業時間も少なく、プライベートを重視したい人や家事や育児があるため、残業ができない人でも働きやすいのが魅力です。
スキルアップできる
事務職として必要なスキルである「パソコンスキル」や「ビジネスマナー」などは、業務を行っていく中で身に付けることができます。
パソコンスキルやビジネスマナーと言ったスキルはどんな仕事でも必ず必要なスキルのため、一から学んで実践で役に立つことができます。
徐々にスキルアップしていけば、やがて経理や人事、総務などの事務職にステップアップしていくことも十分可能です。
事務職のデメリット
次に、事務職のデメリットについて解説します。
ルーチン業務が多く、人によっては物足りないと感じることがある
事務職はルーチン業務が多く、毎日違う仕事をするというよりも、ある程度業務の内容が決まっています。
コツコツと地道な作業をするのが好きという人には良いですが、一度仕事に慣れてしまうと、人によっては「地味」「退屈」と感じてしまうことがあります。
成果が見えにくい
裏方の作業が多いという職種上、直接会社の売上に貢献するような仕事が少ないため、成果が見えにくい点がデメリットと言えます。
なかなか、目に見える形で成果が見えないことでモチベーションが下がることがあります。
未経験でも事務職に必要な資格やスキル
コミュニケーションスキル
事務職に限らず、仕事をするうえでコミュニケーションスキルは最も重視されるものです。
事務職においても、社員同士とコミュニケーションを取る機会があります。
また、社内だけでなく来客対応や電話対応などで、直接やりとりすることがありますので、時と場合に応じた臨機応変な対応が求められます。
パソコンスキル
事務職は書類作成やデータ入力など、さまざまな業務でパソコンを使用します。
そのため、基本的なパソコンスキルが求められます。
WordやExcelなどの基本操作はもちろん、複雑な計算式が使えると、より専門性が高まります。
臨機応変な対応力
事務職は定型業務が多いと思われがちですが、いくつもの小さな業務を並行して進める能力が求められます。
電話対応や来客対応、ほかの社員からの突発的な業務の依頼などがあります。
時に電話ではお客様からクレームを言われることや、アポなしで突然来社する人もいます。そのような場合でも、相手の要望を瞬時に把握して対応しなければなりません。
情報収集能力
情報収集能力とは、効率かつ必要な情報を集めるスキルのことです。
事務職では、正確かつ効率よく仕事を行い、時には他の社員を手助けすることもあります。
- 自分の今行っている業務で改善できることはないか
- 他の社員が困っているときにどのようにサポートしたらいいか
といった疑問に対して、すぐに必要な情報を集めて問題解決をしていくことになります。
事務職はただ受け身の仕事ばかりと思われがちですが、自ら進んでいくことも求められます。
未経験から事務職へ転職を成功させる5つのポイント
最後に、未経験から事務職へ転職を成功させるポイントを解説します。
応募可能な求人があったら積極的に応募する
未経験でも応募可能な求人を見つけたら、どんどん応募していきましょう。
事務職の求人自体が少なく、事務職が人気の職種であることを踏まえると、見つけた求人にたくさん応募して採用確率を高めましょう。
たくさんの求人に応募することで、応募書類の内容が磨かれ、だんだんと面接にも慣れていくことができます。
希望条件の幅を広げる
応募する際、給与や休日、残業時間などの条件にこだわり過ぎてしまうと応募できる選択の幅が狭まってしまいます。
条件がある場合でも、優先順位をつけて、どうしても譲れない場合を除いては応募する気持ちでいることも大切です。
私はとにかく事務職に就きたかったので、多少勤務地が遠くても応募しました。面接の際は、大学も自宅から遠かった経験があるので通えますと面接官の人にきちんと伝えました。
これまでの経験を事務職で活かせることをアピールする
事務職が未経験であっても、これまでの経験やスキルが活かせるポイントはあるはずです。
- パソコンを使った業務経験…パソコンスキル
- 販売職の経験…コミュニケーションスキル
- 後輩を育成した経験…マネジメントスキル
応募の条件を確認し、自分の経験してきたことを洗い出して、積極的にアピールしていきましょう。
私はコールセンターの経験があったので、パソコンスキルとコミュニケーションスキルをアピールしました。
雇用形態にこだわらず、正社員以外も検討してみる
事務職で正社員の求人数自体が少ないため、正社員だけでなく派遣社員や契約社員といった雇用形態も検討することで事務職に就ける可能性が広がります。
将来的に正社員を目指す場合でも、まずは派遣社員や契約社員で事務経験を積むことで、次の再転職の可能性や正社員雇用になれることもあります。
資格取得も視野に入れながら転職活動を行う
事務職は必ずしも資格が必要ということではありませんが、未経験からの事務職への転職の可能性を広げるためにパソコンや簿記検定などの資格取得を目指しても良いでしょう。
たとえば、同じ未経験の2人がいた場合、
Aさん「未経験ですが、やる気はあります!」
Bさん「未経験ですが、ワードやエクセルを勉強し、簿記の資格を取りました」
どちらを採用したいと思いますか?
私は、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)のワードとエクセルの資格を取ったので、職務経歴書に記入しました。
まとめ【未経験でも事務職への転職は可能です】
この記事では、未経験から事務職へ転職を成功させるポイントについて解説しました。
事務職は書類の作成や整理、データ入力、電話応対などが主な仕事です。
一般的な社会人としての常識やコミュニケーション能力などが重要であり、最初から、専門的なスキルはさほど必要ありません。
ただし、「未経験可」であっても、事務職ではパソコンを使って行う業務が多いため、基本的なパソコンの知識は覚えておきましょう。
また、定型業務が多くても、時には臨機応変な対応力や、ミスなく正確に処理を行うことも求められます。
事務職を通して、日商簿記などの資格を取得したりすることで、今後の事務職人生においてキャリアアップにもなります。
事務職は会社の顔として、裏方から社員をサポートすることで重要な役割を担っていく職種です。
また、ワークライフバランスも取れ、長い目で見て自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。無事に転職が成功することを祈っています!